展覧会

ラファエル前派の軌跡 —ターナー、ラスキンからロセッティ、バーン=ジョーンズ、モリスまで

2019.06.20(木) - 2019.09.08(日)

ラファエル前派の軌跡 —ターナー、ラスキンからロセッティ、バーン=ジョーンズ、モリスまで

「自然に忠実であれ」。イギリスの美術評論家ジョン・ラスキンは、対象をしっかりと観察し、素描することで、ものの本質に迫ることができると考えました。その信念は風景画を刷新したターナーをはじめ、旧来のアカデミズムからはずれた若い芸術家たちを守り育て、やがて世界規模で広がるアーツ&クラフツ運動の芽生えを促すことになります。本展では、ラスキンに擁護された若いグループ「ラファエル前派」のロセッティやミレイらを軸に、次の世代にあたるバーン=ジョーンズやウィリアム・モリスらの、絵画や素描、貴重な書籍、彼らが共同制作したステンドグラス・家具など、バラエティに富んだ150点を展示します。次々と花開く19世紀イギリスの芸術と、人と自然が織りなすドラマをお楽しみください

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出品目録(PDF/347KB)

見どころ

第一章 ラスキンとターナー

見て、描く 〜なにものをも退けず、なにものをも選ばず


誕生プレゼントの本にあったターナーの挿絵を、飽かず眺めたジョン・ラスキン。ターナーは、空気の湿度にまで迫るような勢いで風景表現を深めていきます。その真価がなかなか理解されない状況に、青年ラスキンは敢然と立ち上がりました。素描とペンとを武器として。

  • ジョゼフ・マラード・ウィリアム・ターナー <br />
《カレの砂浜−引き潮時の餌採り》1830 年<br />
ベリ美術館蔵 <br />
©Bury Art Museum
    ジョゼフ・マラード・ウィリアム・ターナー
    《カレの砂浜−引き潮時の餌採り》1830 年
    ベリ美術館蔵 
    ©Bury Art Museum
  • ジョン・ラスキン<br />
《樹木と岩》1845年頃<br />
ラスキン財団(ランカスター大学ラスキン・ライブラリー)蔵<br />
©Ruskin Foundation (Ruskin Library, Lancaster University)
    ジョン・ラスキン
    《樹木と岩》1845年頃
    ラスキン財団(ランカスター大学ラスキン・ライブラリー)蔵
    ©Ruskin Foundation (Ruskin Library, Lancaster University)
  • ジョン・ラスキン《高脚アーキヴォールト:カ・フォスカリ川岸、ビザンツ帝国期の廃墟<br />
−ヴェネツィア》1849年<br />
ラスキン財団(ランカスター大学ラスキン・ライブラリー)蔵<br />
©Ruskin Foundation (Ruskin Library, Lancaster University)
    ジョン・ラスキン《高脚アーキヴォールト:カ・フォスカリ川岸、ビザンツ帝国期の廃墟
    −ヴェネツィア》1849年
    ラスキン財団(ランカスター大学ラスキン・ライブラリー)蔵
    ©Ruskin Foundation (Ruskin Library, Lancaster University)

第二章 ラファエル前派

女神か魔女か 〜運命の物語


1848年、画学生ら7名が「ラファエル前派同盟」を結成。あえてルネサンスの巨匠「ラファエロ」の名を出すことで、伝統的な絵画の手法に盲従することに疑問を投げかけたのです。未熟な、しかし熱い若者たちの運動に、すぐさまラスキンは呼応し、擁護の論陣を張りました。それはやがて、現実の交友へとつながっていきます。

  • ジョン・エヴァレット・ミレイ<br />
《滝》1853年<br />
デラウェア美術館蔵 <br />
©Delaware Art Museum
    ジョン・エヴァレット・ミレイ
    《滝》1853年
    デラウェア美術館蔵 
    ©Delaware Art Museum
  • ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ<br />
《ウェヌス・ウェルティコルディア<br />
(魔性のヴィーナス)》1863-68年頃<br />
ラッセル=コーツ美術館蔵 <br />
©Russell-Cotes Art Gallery & Museum, Bournemouth
    ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ
    《ウェヌス・ウェルティコルディア
    (魔性のヴィーナス)》1863-68年頃
    ラッセル=コーツ美術館蔵 
    ©Russell-Cotes Art Gallery & Museum, Bournemouth
  • アーサー・ヒューズ<br />
《ブラッケン・ディーンのクリスマス・キャロル—ジェイムズ・リサート家》1878-79年<br />
バーミンガム市美術博物館蔵(寄託)<br />
©Birmingham Museum Trust on behalf of Birmingham City Council
    アーサー・ヒューズ
    《ブラッケン・ディーンのクリスマス・キャロル—ジェイムズ・リサート家》1878-79年
    バーミンガム市美術博物館蔵(寄託)
    ©Birmingham Museum Trust on behalf of Birmingham City Council

第三章 ラファエル前派周縁

自然に忠実に 〜森羅万象から良いものを


良く観察して描くべきだというラスキンの主張は、「ラファエル前派」と名乗ったグループ内にとどまらず、同時代の様々な作品の背後に息づいています。対象の細部までを捉えようとする誠実さが、ものの持つ本質を浮かび上がらせるとでもいうように。

  • ウィリアム・ヘンリー・ハント<br />
《ヨーロッパカヤクグリの巣》1840年頃<br />
ベリ美術館蔵 <br />
©Bury Art Museum
    ウィリアム・ヘンリー・ハント
    《ヨーロッパカヤクグリの巣》1840年頃
    ベリ美術館蔵 
    ©Bury Art Museum
  • ウィリアム・ダイス<br />
《初めて彩色を試みる少年ティツィアーノ》<br />
1856-57年<br />
アバディーン美術館蔵 <br />
©Aberdeen Art Gallery
    ウィリアム・ダイス
    《初めて彩色を試みる少年ティツィアーノ》
    1856-57年
    アバディーン美術館蔵 
    ©Aberdeen Art Gallery
  • フレデリック・レイトン<br />
《母と子(サクランボ)》1864-65年頃<br />
ブラックバーン美術館蔵 <br />
©Blackburn Museum and Art Gallery
    フレデリック・レイトン
    《母と子(サクランボ)》1864-65年頃
    ブラックバーン美術館蔵 
    ©Blackburn Museum and Art Gallery

第四章 エドワード・バーン=ジョーンズ

共同作業 〜それは陽気な大冒険


バーン=ジョーンズは初期の「ラファエル前派」に影響を受けた世代の一人。ロセッティに師事し、ラスキンの助言を受け、後には物語性と象徴性が溶け合うような作風に到達します。彼の創作の原点は、仲間たちとの共同作業でした。なかでも、モリスとの共作は人生の最期まで途絶えることなく続けられます。

  • エドワード・バーン=ジョーンズ<br />
《慈悲深き騎士》1863年<br />
バーミンガム美術館蔵<br />
©Birmingham Museums Trust on behalf of Birmingham City Council
    エドワード・バーン=ジョーンズ
    《慈悲深き騎士》1863年
    バーミンガム美術館蔵
    ©Birmingham Museums Trust on behalf of Birmingham City Council
  • エドワード・バーン=ジョーンズ<br />
《ピュラモスとティスベ−》1872−76年<br />
ウィリアムスン美術館蔵 <br />
©Williamson Art Gallery and Museum
    エドワード・バーン=ジョーンズ
    《ピュラモスとティスベ−》1872−76年
    ウィリアムスン美術館蔵 
    ©Williamson Art Gallery and Museum
  • エドワード・バーン=ジョーンズ<br />
《赦しの樹》1881−82年<br />
リヴァプール国立美術館、レディ・リーヴァー・アート・ギャラリー蔵<br />
©National Museums Liverpool, Lady Lever Art Gallery
    エドワード・バーン=ジョーンズ
    《赦しの樹》1881−82年
    リヴァプール国立美術館、レディ・リーヴァー・アート・ギャラリー蔵
    ©National Museums Liverpool, Lady Lever Art Gallery

第五章 ウィリアム・モリスと装飾芸術

ポケットに大聖堂を〜中世の職人を夢見て


ラスキンの理想を、仕事によって現実のものとしたのがウィリアム・モリスでした。限られた層に向けた芸術よりも、世の中のためになる製品を生みだす職人であろうとし、「デザイン」という新しい地平を切り拓きました。ラスキンからモリスに受け継がれた手仕事を大切にする考えは、その後、アーツ&クラフツ運動として広がっていきます。

  • モリス・マーシャル・フォークナー商会<br />
 《トレリス(格子垣)》1862年(デザイン)<br />
ウィリアム・モリス・ギャラリー蔵 <br />
©William Morris Gallery, London Borough of Waltham Forest<br />
    モリス・マーシャル・フォークナー商会
    《トレリス(格子垣)》1862年(デザイン)
    ウィリアム・モリス・ギャラリー蔵 
    ©William Morris Gallery, London Borough of Waltham Forest
  • モリス商会<br />
 《装飾用織物−イチゴ泥棒》1883年<br />
タリー・ハウス美術館蔵 <br />
©Tullie house Museum and Art Gallery, Carlisle, UK
    モリス商会
    《装飾用織物−イチゴ泥棒》1883年
    タリー・ハウス美術館蔵 
    ©Tullie house Museum and Art Gallery, Carlisle, UK
  • ケルムスコット・プレス<br />
 ジョン・ラスキン「ゴシックの本質」1892年<br />
ウィリアム・モリス・ギャラリー蔵<br />
©William Morris Gallery, London Borough of Waltham Forest
    ケルムスコット・プレス
    ジョン・ラスキン「ゴシックの本質」1892年
    ウィリアム・モリス・ギャラリー蔵
    ©William Morris Gallery, London Borough of Waltham Forest

基本情報

会期
2019.06.20(木)- 2019.09.08(日)
会場
久留米市美術館 本館2階
入館料
個人 団体
一般 1,000円 800円
シニア 700円 500円
大学生 400円 200円
高校生以下 無料 無料
前売り (Pコード769-561/Lコード86692) 600円
*団体料金は15名以上、シニアは65歳以上。
*障害者の方は手帳をご提示いただきますと、ご本人と介護者1名が一般個人料金の半額となります。
*前売券はチケットぴあ、ローソン各店にて展覧会開始日の約1か月前より販売。
*メンバーシップ「みゅ〜ず」のミュージアム会員は無料(年間フリーパス特典有り。同伴者1名まで無料)、スタンダード会員は団体料金にてご入館いただけます。
*メンバーシップ「みゅ〜ず」の会員制度は、こちらをご覧ください。
主催
久留米市美術館、西日本新聞社、TVQ九州放送
後援
ブリティッシュ・カウンシル、久留米市教育委員会
企画協力
インディペンデント、アルティス
スペシャルパートナー
株式会社ブリヂストン
オフィシャルパートナー
学校法人久留米大学、株式会社筑邦銀行、株式会社森光商店

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