展覧会

ちくごist 深よみ 古賀春江

2025.11.8(土)‐2026.1.18(日)

ちくごist 深よみ 古賀春江

筑後にゆかりのある作家をとりあげる「ちくごist」シリーズ。今回は、大正から昭和初期にかけての変動の時代を駆け抜けた古賀春江(1895-1933)を紹介します。古賀春江は、今から130年前、久留米市の浄土宗寺院・善福寺に生まれました。しかし、多感で内省的な少年は、僧侶への道に進まず、画家を志しました。

彼の絵画は、見る者をまるで迷路に入り込んだような不思議な世界へと導きます。この展覧会では、アーティゾン美術館と久留米市美術館の所蔵作品・資料を中心に、幸運にも残された自身のスケッチブック、ノート、手紙などを読みとくことで、彼の素顔と時代を映し出すかのように変貌する絵画の魅力に迫ります。

古賀春江《牛を焚く》1927年 水彩、インク・紙 久留米市美術館蔵

見どころ

初期の水彩画を一挙公開

古賀の2点の《自画像》と《好江夫人像》によって、古賀の人物像をお伝えします。また、水彩画家としてスタートした古賀の1920年以前の初期水彩画を紹介します。

  • 古賀春江《自画像》1916年 石橋財団アーティゾン美術館蔵
    古賀春江《自画像》1916年 石橋財団アーティゾン美術館蔵
  • 古賀春江《好江夫人像》 個人蔵
    古賀春江《好江夫人像》 個人蔵
  • 古賀春江《庭》 久留米市美術館蔵
    古賀春江《庭》 久留米市美術館蔵

前衛への道

古賀は、1922年の第9回二科展で二科賞を受賞し、画壇デビューを果たします。アーティゾン美術館の所蔵するデッサン、スケッチブック、ノートなどの資料をもとに、1922年~1928年までと1929年以降の2期に分けて古賀の素顔と創作の秘密を探ります。

  • 古賀春江《山ノ手風景》1928年 個人蔵
    古賀春江《山ノ手風景》1928年 個人蔵
  • 古賀春江《現実線を切る主智的表情》1931年 株式会社西日本新聞社蔵(福岡市美術館寄託)
    古賀春江《現実線を切る主智的表情》1931年 株式会社西日本新聞社蔵(福岡市美術館寄託)
  • 古賀春江《〈現実線を切る主智的表情〉のためスケッチ》1931年 石橋財団アーティゾン美術館蔵
    古賀春江《〈現実線を切る主智的表情〉のためスケッチ》1931年 石橋財団アーティゾン美術館蔵

詩も紹介

彼の話─私はどうしてさういふ妙な所へ行つたのだらうと思ふ。水の中の底の方へだんだん落ちるやうに歩いて行くのでした。
─古賀春江の詩「素朴な月夜」より抜粋

  • 古賀春江《素朴な月夜》1929年 石橋財団アーティゾン美術館蔵
    古賀春江《素朴な月夜》1929年 石橋財団アーティゾン美術館蔵

古賀春江をとりまく人々

「筑後人」としての古賀に注目するとともに、古賀とゆかりのある、あるいは交流のあった青木繁、坂本繁二郎、髙島野十郎、東郷青児、児島善三郎、安井曾太郎、松田諦晶、坂宗一、髙田力蔵、豊田勝秋らをご紹介します。

  • 松田諦晶《柳河町裏》1914年 個人蔵
    松田諦晶《柳河町裏》1914年 個人蔵
  • 坂本繁二郎《月下の馬》 石橋財団アーティゾン美術館蔵
    坂本繁二郎《月下の馬》 石橋財団アーティゾン美術館蔵
  • 髙島野十郎《月》1961年以降 久留米市美術館蔵
    髙島野十郎《月》1961年以降 久留米市美術館蔵

基本情報

会期
2025年11月8日(土)-2026年1月18日(日)
会場
久留米市美術館 2階
入館料
個人 団体
一般 800円 600円
シニア 500円 300円
大学生 400円 200円
前売り (前売り(Pコード687-194、Lコード86712)) 500円
*( )は15名以上の団体料金、シニアは65歳以上
*身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳又は療育手帳等の交付を受けている方とその介護者1名は、無料となります
*チケットぴあ・ローソン等で、会期1ヶ月前より前売券販売
*開館記念日の11月19日(水)は無料入館日
主催
久留米市美術館、毎日新聞社
後援
久留米市教育委員会
スペシャルパートナー
株式会社ブリヂストン
オフィシャルパートナー
学校法人久留米大学、株式会社筑邦銀行、株式会社森光商店、喜多村石油株式会社、株式会社ユー・エス・イー
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